僕の実践:作業を自動化した話
僕は本業で、顧客リストの整理を自動化する仕組みをAIの力を借りて作りました。関数やちょっとした処理も、やりたいことを日本語で伝えれば式やマクロの形にしてくれるので、「関数を覚える」から「やりたいことを説明する」へ発想が変わります。ポイントは、出てきた式をそのまま使わず、なぜその式になるのかをAIに説明させて理解すること。独学派にはAIが先生代わりになります。
「この集計、関数でできそうだけど書き方を思い出せない」「#N/Aや#REF!のエラーが消せない」——Excel作業でこうして手が止まること、ありませんか。
結論から言うと、やりたいことを日本語で伝えるだけで、AIがExcelの関数を作ってくれます。僕は簿記2級・ビジネス会計検定の勉強や、投資のポートフォリオ管理で表計算をよく使いますが、今は関数を覚えていなくてもAIに聞けば一発。この記事では、ChatGPTなどのAIでExcel関数を作る・直す具体的な方法を、コピペできるプロンプト付きでまとめました。
⏱ 結論(やることは3つ)
- 表の中身を伝える(どの列に何が入っているか)
- やりたいことを具体的に書く(例:「B列が『済』の行のC列を合計したい」)
- 返ってきた関数をセルに貼って動かす → うまく動かなければエラー文をそのままAIに伝える
※関数は便利な反面、間違ったまま気づかないと危険。結果は必ず一度検算しましょう。
AIでExcelの何ができる?できることリスト
「関数を作る」だけではありません。表計算まわりの面倒な作業は、ほとんどAIに相談できます。
- 関数・数式を作る:やりたいことを伝えると、最適な関数を提案してくれる
- エラーを直す:
#N/Aや#VALUE!などの原因と直し方を教えてくれる - 関数の意味を説明してもらう:人から引き継いだ複雑な数式を解読できる
- ネスト(入れ子)の整理:長くなった数式をシンプルに書き直してもらう
- マクロ(VBA)の雛形づくり:定型作業を自動化するコードのたたき台を作れる
- データの整形・変換のやり方:表の作り替えや集計の手順を相談できる
とくに「関数を作る」「エラーを直す」の2つは、使う頻度が高く効果も大きいので、次から具体的に見ていきます。
基本の使い方|3ステップで関数が出てくる
AIに関数を作ってもらうコツは、「表の構造」と「やりたいこと」をセットで伝えること。これだけで精度がグッと上がります。
「どのセル範囲か(例:C2:C100)」まで伝えると、そのまま貼れる完成形が返ってきます。Excelのバージョンや、Google スプレッドシートかも書いておくと、より正確です。
【コピペOK】Excel関数を作る・直すプロンプトテンプレート
用途別に4つ用意しました。〔 〕の部分を自分の状況に書き換えて使ってください。
① 関数を作ってもらう
② エラーを直してもらう
③ 複雑な数式の意味を教えてもらう
④ 最適な関数を提案してもらう
ポイントは、「環境(Excelのバージョン)」を伝えること。新しい関数(後述のXLOOKUPなど)は古いバージョンでは使えないため、これを書いておくと「使えない関数を提案される」失敗を防げます。プロンプトの精度を上げるコツはプロンプトの書き方もどうぞ。
よく使う関数とAIへの頼み方の例
実務で登場しやすい関数を、AIにどう頼むかの例とセットで紹介します。関数名を覚える必要はなく、「やりたいこと」を伝えればOKです。
| やりたいこと | よく使う関数 | AIへの頼み方の例 |
|---|---|---|
| 別の表から値を探す | VLOOKUP / XLOOKUP | 「商品コードから単価を別シートで探したい」 |
| 条件で表示を変える | IF / IFS | 「80点以上なら合格、それ未満は不合格と表示したい」 |
| 条件に合うものを合計 | SUMIF / SUMIFS | 「担当者が田中さんの売上だけ合計したい」 |
| 条件に合う件数を数える | COUNTIF / COUNTIFS | 「『未対応』の件数を数えたい」 |
| エラーを別表示にする | IFERROR | 「該当なしのときに空欄や『未登録』と出したい」 |
| 日付・文字を整える | TEXT / LEFT / 置換 | 「日付を『2026年6月』の表記に変えたい」 |
※XLOOKUPはMicrosoft 365や新しいExcel、Google スプレッドシートで使えます。古いExcel(2019以前など)では使えないため、その場合はVLOOKUPを使う、とAIに伝えましょう。
完成イメージ|AIに頼むと、こう返ってくる
たとえばプロンプト①で「商品名が『りんご』の売上を合計したい」と頼むと、こんな形で返ってきます。
▶ 提案された数式
▶ 解説
B2:B100(商品名)の中から「りんご」を探し、その行に対応するC2:C100(売上)を合計します。商品名をセル参照にしたい場合は "りんご" を E1 のように置き換えると、入力した商品名で集計できます。
このように、「貼れる数式」+「何をしているかの解説」がセットで返るので、コピペして動かしつつ、仕組みも理解できます。少し条件を足したいときは、続けて「担当者も田中さんに絞って」のように会話で詰めていけます。
Google スプレッドシートでも同じように使える
ここまでExcelで説明してきましたが、Google スプレッドシートでもやり方は同じです。プロンプトの「環境」に「Google スプレッドシート」と書けば、それに合った関数(多くはExcelと共通)を提案してくれます。スプレッドシート独自の関数(QUERYやARRAYFORMULAなど)も相談できるので、「もっとスマートにできない?」と聞いてみるのもおすすめです。
一歩進んだ使い方|データ整形・マクロもAIに相談できる
関数だけでなく、その手前・その先の作業もAIに頼れます。「手作業でやると面倒なこと」をそのまま相談してみてください。
- データのクリーニング:「全角と半角が混在している」「余計なスペースを消したい」「氏名を姓と名に分けたい」など、整形の手順や関数を教えてくれる
- 集計の設計:「この生データから月別・担当者別の集計表を作りたい」と伝えると、ピボットテーブルや関数を使った手順を提案してくれる
- マクロ(VBA)の雛形:「毎回やっている○○の作業を自動化したい」と頼むと、VBAのたたき台コードを書いてくれる
マクロを使う場合の頼み方の例がこちらです。
※マクロは動作の影響範囲が大きいので、必ずファイルのコピーで試し、コードの内容を理解してから本番で使ってください。元に戻せない操作(削除など)は特に慎重に。
実体験|関数は「覚える」より「頼む」時代になった
正直に言うと、僕は昔ほど関数を暗記していません。簿記2級やビジネス会計検定の勉強、それに投資のポートフォリオ管理で表計算は日常的に使いますが、込み入った集計はAIに頼んで、出てきた数式の意味を確認しながら使うスタイルに変わりました。
この方法のいいところは、単に時短になるだけでなく、解説を読むことで関数の理解も深まること。「丸投げ」ではなく「AIに教わりながら使う」感覚です。資産管理のように数字がズレると困る場面でも、AIに作ってもらった数式を一度検算する習慣をつければ、安心してスピードアップできます。
注意点|ここだけは押さえる
- 結果は必ず検算する:AIの数式が常に正しいとは限りません。少数の行で手計算と合うか必ず確認を
- 機密データはそのまま貼らない:取引先名・個人情報・社外秘の数字は、会社のルールやツールのデータ取り扱いを確認してから。表の「中身」ではなく「構造」だけを伝えれば、実データを渡さずに関数を作れます
- バージョンを伝える:XLOOKUPなど新しい関数は古いExcelで使えません。環境を伝えて回避を
- 関数名の言語差に注意:日本語版と英語版で区切り文字(,と;)などが異なる場合があります。うまく動かなければ「日本語版Excelで」と伝え直す
とくに大事なのは「検算」と「機密データを渡さない」の2つ。表の構造(列の意味)だけ伝えれば関数は作れるので、実データをAIに入力する必要はありません。
よくある質問(FAQ)
Q. 無料のAIでもExcel関数は作れますか?
はい、作れます。無料のチャットAIでも、やりたいことを伝えれば関数を提案してくれます。複雑な処理や長い数式を扱うなら、有料プランや高性能モデルのほうが安定する傾向があります。
Q. 関数の名前を知らなくても大丈夫ですか?
大丈夫です。「○○したい」という日本語の説明だけで、AIが適切な関数を選んで数式にしてくれます。関数名を覚える必要はありません。
Q. AIが出した数式が動きません。どうすれば?
エラー文や「どのセルに何を入れたか」をそのままAIに伝えてください。状況を渡すほど、原因の特定と修正が速くなります。プロンプト②のテンプレが便利です。
Q. マクロ(VBA)も作れますか?
定型作業を自動化するVBAの雛形も作れます。ただしマクロは動作の影響範囲が大きいので、必ずコピーしたファイルで試し、内容を理解してから使ってください。
Q. ExcelとGoogle スプレッドシート、どちらでも使えますか?
どちらでも使えます。プロンプトの「環境」にどちらかを明記すれば、それに合った関数を提案してくれます。
Q. 会社のデータをAIに入れて大丈夫ですか?
実データを入れる必要はありません。「列の意味(構造)」だけを伝えれば関数は作れます。機密情報の取り扱いは、勤務先のルールやツールのデータ方針を確認してください。
まとめ|関数で悩む時間を、AIで取り戻そう
Excelの関数は、もう「覚えるもの」から「AIに頼んで、教わりながら使うもの」に変わりつつあります。やりたいことを日本語で伝えるだけで、貼れる数式と解説が手に入る——この記事のプロンプトをコピーして、次に手が止まったときにさっそく試してみてください。
関数で悩んでいた時間を、本来やりたい分析や仕事に「よいしょ」と回していきましょう。


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