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「Webデザイナーの仕事は、この先AIに奪われるんじゃないか」。そう感じたことがある人は、きっと少なくないと思います。バナー1枚を頼むだけで、生成AIが数秒でそれらしい案を出してくる時代だからです。
結論から言うと、答えは「なくなる」か「なくならない」かの二択ではありません。僕は今回、厚生労働省の職業データベースを使って449職業のAI代替度を独自に集計しました。その結果、Webデザイナー(Web制作会社)は449職業中23位。かなり上位、つまりAIに渡せる部分が多い職業でした。ただし渡せる部分と渡せない部分は、5つの軸で見るとはっきり分かれています。今日はその内訳と、これから伸ばすべき部分を具体的に見ていきます。
⏱ 先に結論
- Webデザイナー(Web制作会社)は449職業中23位・AI代替度95。上位およそ5%に入り、AIに渡せる部分は多い
- 渡せないのは「対人・交渉」。5軸の中でも16点と際立って低く、ここが今のうちに伸ばすべき部分
- 不安なだけなら、まず自分の市場価値を無料で確かめる。申し込みが前提ではない
※出典:job tag(厚生労働省職業情報提供サイト)/職業情報データベース ver.6.01.01。確率ではなく449職業内の相対順位です。
本記事の数字は、職業情報データベース(job tag)の自己申告調査を集計したものです。1職業あたり約20〜69人の回答が元になっており、客観的な精密測定ではありません。そのため「◯%の確率でなくなる」という言い方はできず、本記事では449職業内での相対的な順位だけを扱います。特定の職業がなくなると断定するものでもありません。
Webデザイナーは449職業中23位。この数字が測っているもの
結論から言うと、Webデザイナー(Web制作会社)のAI代替度は449職業中23位でした。数字が大きいほど、AIに渡せる部分が多いという意味です。
この数字の元になっているのは、厚生労働省が運営する職業情報データベース(job tag ver.6.01.01)です。仕事の内容・仕事の状況・スキル・知識の4ファイル、あわせて149項目について、その職業に就いている人が「自分の仕事にはこれがどれくらい必要か」を自己申告した回答が元データになっています。
僕はこの149項目を449職業ぶん取得し、z化して合成することで、定型反復・情報数理・対人交渉・身体技能・判断責任という5つの軸に落とし込みました。AI代替度は、このうち定型反復と情報数理の高さから、対人交渉・身体技能・判断責任の高さを差し引いて算出した指標を、449職業の中で順位化したものです。
449という数字にはこだわりました。似たような診断はほかにもありますが、対象が数十職種にとどまるものが多く、自分の職業がそもそも載っていないケースが少なくありません。449職業という規模で見てはじめて、Webデザイナーがどのあたりに位置しているのかが相対的にわかります。
ちなみに自分の職業のAI代替度が気になった方は、AI仕事診断で今すぐ確認できます。10問だけ答えると、職業の平均ではなく自分自身の順位も出ます。
5軸で見る「渡せる部分」と「残る部分」
結論から言うと、Webデザイナーは「情報・数理」が突き抜けて高く、「対人・交渉」が際立って低い、という極端な形をしています。
| 軸 | スコア(449職業中の位置) | 読み方 |
|---|---|---|
| 🔁 定型反復 | 61 | 平均よりやや高い程度。決まった手順の作業は一定量ある |
| 📊 情報・数理 | 96 | 449職業の中でもトップクラス。データ・素材・レイアウトを扱う仕事の中心 |
| 🤝 対人・交渉 | 16 | 449職業の中でも最下位クラス。人と向き合う場面が少ないと出ている |
| 🔧 身体・技能 | 31 | 低め。手や体を直接使う工程は少ない |
| ⚖️ 判断・責任 | 50 | 449職業のほぼ中央。決めて背負う場面は一定量ある |
※各軸は149項目をz化・合成し、449職業内でパーセンタイル化した値です(0〜100)。
注目してほしいのは、情報・数理96と対人・交渉16の差です。この80点の開きが、Webデザイナーという職業の性格をそのまま表しています。素材やレイアウトを扱う作業は、いまの生成AIがいちばん得意とする領域と重なります。逆に人と向き合う場面が少ない仕事は、AIに渡しにくい対人・交渉のスコアがそのまま低く出ます。次の章から、この2つの軸を中心に、実際に何が起きているのかを見ていきます。
情報・数理96が示す「AIに渡せる部分」の中身
結論から言うと、情報・数理96点の中身は「素材とレイアウトを扱う作業」です。
たとえば、同じバナーをサイズ違いで何パターンも作る作業。LPの構成案をA案・B案・C案と複数展開する作業。会議用の提案資料をきれいなレイアウトに整える作業。どれも「決められた情報を、決められた型に流し込む」という点で共通していて、生成AIがいちばん得意とする領域とそのまま重なります。
僕自身、AIに何を任せるかについてはこう考えています。「市場調査などはAI、そこから最終ゴールの設定は人間、そこから草案まではAI、そして最後のチェックは人間」。この考え方は、そのままWebデザインの仕事にも当てはまります。バナーの量産やパターン展開はAIに下書きさせて、どの案を選ぶか、ブランドとして正しいかの最終チェックは自分がやる。この役割分担ができるかどうかが、これからの分かれ目になります。
逆に言うと、AIが出した案をそのまま右から左にクライアントへ渡すやり方は危険です。「なんか違う」と言われたときに、なぜその案を選んだのか説明できないからです。素材づくりはAIに任せても、選ぶ理由まで手放してはいけません。
たとえばバナーのサイズ違い展開は、AIに下書きさせるだけでかなりの時間短縮につながります。問題は、浮いた時間を何に使うかです。単純に受注件数を増やすだけの使い方と、浮いた時間をクライアントとの打ち合わせやヒアリングに回す使い方とでは、数年後の立ち位置が変わってくると僕は考えています。
対人・交渉16点が示す、AIに残らない理由
結論から言うと、対人・交渉16点の低さは弱点ではなく、逆に最後まで人に残る部分の証拠です。
Webデザインの現場では、クライアント自身が「何を作りたいか」をうまく言葉にできていないことがよくあります。ヒアリングで本音を引き出し、要件をすり合わせ、なぜこのレイアウトにしたのかを言葉で説明して納得してもらう。この一連のやりとりは、いまのところ数値としてほとんど拾われていません。だからこそ対人・交渉は16点という低さで出ています。
正直に言うと、AIが仕事を変えていく中で最後まで残るのはここだと僕は考えています。「人間がやるべき仕事はよりコミュニケーション能力が必要なものに限られてくる。AIは酒が飲めないし、笑いをとることもできない。だからこそ人間味の価値を提供できる人が生き残っていく」。これは僕自身の実感です。
実際、AIが出したデザイン案をそのまま見せて「なんか違う、もっとこう」と返ってくるのはよくあるつまずき方です。この「もっとこう」の中身を引き出すのは、いまのところ人にしかできない仕事です。
たとえば「もっとおしゃれな感じにしてください」という依頼だけでは、AIも人も同じように迷います。ここで「おしゃれ」の中身をいくつか候補を見せながら一緒に絞り込んでいく作業こそ、対人・交渉のスコアが低いのに実際には仕事の中心を占めている部分です。数値化されていないからといって、重要度が低いわけではありません。
判断・責任50点の意味。「決めて、背負う」仕事はどこにあるか
結論から言うと、判断・責任50点は449職業のほぼ中央で、Webデザイナーには「決めて背負う」場面がそれなりにある、という意味です。
公開ボタンを最終的に押す判断。ブランドのイメージと合っているかどうかの判断。使う素材や画像のライセンスを確認する責任。どれもAIが案を出すことはできても、最後に「これでいく」と決めて結果に責任を持つのは人です。AIは選択肢を並べられますが、選んだ結果を引き受けることはできません。
この50点という数字は、対人・交渉の16点ほど極端ではありません。だからこそ見落とされがちですが、「決めて背負う」仕事が一定量あるという事実は、この先も変わらない土台になります。案件が炎上したときに謝りに行くのも、契約範囲を超えた追加要望に線を引くのも、結局は人の仕事です。
たとえばクライアントから「AIっぽくない方向にしてほしい」というような、感覚的で数値化しにくい要望が来ることもあります。ここでの最終判断も、AIではなく人が引き受ける仕事です。
これから伸ばすべき3つのこと
結論から言うと、伸ばすべきは対人・交渉力、AIを使う側に回るスキル、実績を言葉にする力の3つです。
3つとも、AIの進化に振り回されない土台です。特に③は今日から始められます。次の案件で、選んだ理由を1行メモに残す。それだけで、次にポートフォリオや職務経歴書を見直すときの材料になります。
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よくある質問(FAQ)
Q. Webデザイナーの仕事はAIでなくなりますか?
A. 449職業の中でAI代替度は23位と上位ですが、なくなるとは断定できません。情報・数理にあたる素材づくりやレイアウト展開はAIに渡しやすい一方、対人・交渉や判断・責任にあたる部分は残ります。仕事の中身が変わる、というのが正確な言い方だと思います。
Q. AI代替度が95というのは高い方ですか?
A. 449職業の中で23位ですから、上位およそ5%に入ります。決して低くはありません。ただしこれは順位であって「95%の確率でなくなる」という意味ではない点にご注意ください。
Q. デザインの仕事でAIに任せていい部分はどこですか?
A. バナーのサイズ違い展開や、複数パターンの草案づくりなど、情報・数理にあたる作業はAIに任せやすい部分です。どの案を選ぶか、ブランドと合っているかの最終チェックは、人が持っておくべき役割です。
Q. 未経験からWebデザインを学ぶのは今からでも遅くないですか?
A. AIが素材づくりの一部を担う分、これから学ぶ人は最初から「AIを使う側」として学び始められます。無料カウンセリングで自分に合うかどうかを先に確認するのがおすすめです。
Q. Webデザイナーからの転職でAIスキルは有利になりますか?
A. AIを使う側に回った実績を言葉にできれば、判断・責任の証明として強みになります。クリエイティブ職に強い転職エージェントの無料面談で、今の市場価値を聞いてみる方法があります。
Q. この449職業ランキングの数字はどのくらい信用できますか?
A. 元データは厚生労働省の職業情報データベース(job tag)で、出典が公的な点は信頼できます。ただし1職業あたり約20〜69人の自己申告調査であり、精密な客観測定ではありません。だからこそ本記事も確率は出さず、449職業内での相対的な順位だけを示しています。
まとめ:AIは仕事の一部を奪うが、Webデザイナーという仕事は終わらない
Webデザイナー(Web制作会社)は449職業中23位、AI代替度95。数字だけ見ると不安になるかもしれません。ただし内訳を見ると、情報・数理にあたる素材づくりはAIに渡せる一方、対人・交渉と判断・責任にあたる部分ははっきり残ります。伸ばすべきは、この2つです。
まずは自分の職業の順位をAI仕事診断で確認して、それから無料カウンセリングや面談で市場価値を確かめてみてください。今回はWebデザイナーという1つの職業を取り上げましたが、同じ数字の読み方はほかの職業にもそのまま使えます。よいしょっと、次の一歩を踏み出してみてください。
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