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テレビCMで見かけて、「アプリ1つで株も為替も暗号資産も買えるらしい」と気になって検索してきた方が多いと思います。
先に言っておきます。僕はCFDというもの自体を、一度もやったことがありません。7年間ずっと、株と暗号資産と金を現物で買ってきただけの人間です。だからこの記事は「使ってみたレビュー」ではなく、公式サイトの一次情報を確認したうえで書いた、仕組みとリスクの解説です。結論から言うと、TOSSYは6つの資産をアプリ1つで取引できる便利なサービスですが、その中身はすべて「差金決済取引(CFD)」です。何を意味するのか、順番に見ていきます。
TOSSYで取り扱う商品はすべてCFD(差金決済取引)です。公式サイトに明記されている通り、「お取引可能な金額が大きいため、その損失は預託された証拠金の額を上回るおそれがあります」。入金した金額以上の損失が出る可能性がある取引だと理解したうえで、読み進めてください。
運営:株式会社DMM.com証券(関東財務局長(金商)第1629号)
⏱ 結論(3行で)
- TOSSYは株式・為替・暗号資産など6資産をアプリ1つで扱えるが、すべてCFD(差金決済)で、現物を保有するわけではありません
- 取引手数料は無料でも、スプレッドというコストはかかり、レバレッジによって損失が証拠金を上回ることがあります
- 向き不向きがはっきり分かれる商品です。「便利そう」だけで始めず、公式の書面とリスクを先に確認してください
※本記事は特定の売買を勧めるものではありません。数字は2026年9月6日時点で公式サイトから確認できた情報にもとづきます。
先に結論:TOSSYは「便利なアプリ」である前に、全部CFDです
TOSSY(トッシー)は、株式会社DMM.com証券が2025年10月に始めたスマホアプリです。株式・為替・暗号資産・株価指数・商品資源・バラエティという6つの資産を、1つのアプリで売買できるのが売りになっています。CMを見て「これ1本で投資を始められるのか」と思った方も多いはずです。
ここで正確に理解しておきたいのは、「アプリ1つで買える」の「買える」が、その資産そのものを保有することではないという点です。TOSSYで扱う6資産は、すべて差金決済取引(CFD)という仕組みで動いています。CFDとは、株や通貨や暗号資産そのものを受け渡しするのではなく、買ったときの価格と売ったときの価格の「差額」だけをやり取りする取引のことです。仕組みが違えば、リスクの性質も現物投資とはまったく別物になります。次の章から、一次情報にもとづいて中身を見ていきます。
TOSSYの基本情報【運営会社・アセット・手数料】
公式サイトとDMM.com証券のプレスリリースで確認できた内容を、表にまとめました。
| 項目 | 確認できた内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社DMM.com証券(関東財務局長(金商)第1629号) |
| サービス開始 | 2025年10月 |
| 取扱アセット | 6種類:株式/為替/暗号資産/株価指数/商品資源/バラエティ |
| 取引形態 | すべて差金決済取引(CFD)。正式には店頭外国為替証拠金取引(FX)、有価証券関連店頭デリバティブ取引(個別株式CFD・株価指数CFD・バラエティCFD)、店頭商品デリバティブ取引(商品CFD)、暗号資産等関連店頭デリバティブ取引(暗号資産CFD) |
| 取引手数料 | 無料(公式サイト:「アカウント管理費及び取引手数料は無料です」) |
| スプレッド | あり。売付価格と買付価格の差で、拡大する可能性があると公式に明記 |
| モード | FUN & POP MODE(初心者向け)/NEW MINIMAL MODE(上級者向け)の2つ |
※数字・対応状況は変動します。最新は必ず公式サイトでご確認ください。
「取引手数料は無料」と聞くとコストゼロに見えますが、実際には買う値段と売る値段の差であるスプレッドというコストがかかります。しかもこのスプレッドは「拡大する可能性がある」と公式に明記されています。無料という言葉の中身をよく見る癖は、こういう場面でこそ必要です。
なお、「バラエティ」に何が含まれるか、取扱銘柄数、最低取引単位といった細かい仕様は、本記事執筆時点(2026年9月6日)で公式サイトから確認できませんでした。気になる方は、口座を開く前に必ず公式サイトで直接確認してください。
CFDと現物投資は何が違うのか
「株を買う」という言葉は同じでも、現物投資とCFDでは中身がまったく違います。僕自身は現物しかやってこなかったので、その違いを表にして整理してみました。
| 項目 | 現物投資 | CFD(TOSSY) |
|---|---|---|
| 保有するもの | 株式・暗号資産そのもの | 価格差だけの契約(差金決済) |
| 配当・株主優待 | 受け取れる(銘柄による) | 基本的に対象外。TOSSYでの扱いの詳細は未確認 |
| レバレッジ | かけられない | 資産ごとに設定(最大25倍など) |
| 損失の上限 | 投資額まで(最悪でも価値ゼロ) | 預けた証拠金を上回るおそれがある |
| 強制ロスカット | ない | 制度としてある(具体的な水準は未確認) |
※対応状況・数字は変動します。最新は各公式でご確認ください。
正直に言うと、僕が高3のとき初めて自分のお金で買った日本株は、株主優待が目当てでした。原資は、それまで貯めたお年玉の30万円ほどでした。株を現物で持っているからこそ、優待も配当も受け取れます。CFDは価格の差額だけをやり取りする契約なので、そもそも「持ち方」が違います。優待や配当のために長く持ちたい人にとって、CFDは求めているものと違う可能性が高いです。
レバレッジの数字を正確に見る
公式サイトに掲載されている証拠金率とレバレッジの上限を、資産ごとにまとめます。
| 資産 | 証拠金率 | 実質レバレッジ |
|---|---|---|
| FX | 4% | 最大25倍 |
| 個別株式CFD・バラエティCFD | 20% | 5倍 |
| 株価指数CFD | 10% | 10倍 |
| 商品CFD | 5% | 20倍 |
| 暗号資産CFD | 50% | 2倍 |
「レバレッジ25倍」という言葉は、「小さいお金で大きく取引できる」という増える側のイメージで語られがちです。ですが同じ倍率は、減る側にも同じ速さでかかります。ここが一番大事なところなので、仕組みを理解するための計算をしてみます。
証拠金10万円でFXの最大レバレッジ25倍を使うと、実質的に250万円分の取引をしていることになります。ここで価格が1%動いたときの変化を、増える側と減る側の両方で見てみましょう。
価格が1%上がった場合
2万5,000円の利益
(証拠金10万円に対して+25%)
価格が1%下がった場合
2万5,000円の損失
(証拠金10万円に対して-25%)
※あくまで仕組みを理解するための計算例です。スプレッドや実際の値動きは含んでいません。特定の売買を勧めるものではありません。
利益が出るときと同じ速さで、損失も出ます。しかも実際にはこの計算にスプレッドのコストも上乗せされます。「小さい元手で大きく動かせる」という説明だけを聞いて始めるのは危険だと、僕は思います。
いちばん大事な話:損失が預けたお金を超えることがある
公式サイトにはこう明記されています。「お取引可能な金額が大きいため、その損失は預託された証拠金の額を上回るおそれがあります」。現物投資の場合、最悪でも保有資産の価値がゼロになるだけで、預けた以上のお金を失うことはありません。CFDはここが根本的に違います。
損失を止めるためのロスカットや、不足分の入金を求められる追証の制度は用意されています。ただし、具体的にどの水準で発動するのかは、本記事執筆時点で公式サイトから確認できませんでした。取引を始める前に、必ず公式サイトで確認してください。
正直に言うと、僕はレバレッジのかかっていない現物投資でさえ、判断を誤って大きな損失を出したことがあります。2024年8月、いわゆる「ブラックマンデー」と呼ばれた暴落の日、保有していた暗号資産や株が一斉に値下がりするのを見て、怖くなって売ってしまいました。その後すぐに価格が戻ったところで買い直し、結果として合計71万円の損失を確定させています(詳しくは2024年8月、ビールで慰められた日。──71万円を溶かした話に書きました)。冷静なつもりでも、暴落の最中は判断がぶれます。もしあのときレバレッジがかかっていたら、僕が「売る」と決める前に、強制ロスカットで機械的に決済されていたはずです。レバレッジは、リターンを増やす仕組みであると同時に、自分で判断する余地そのものを狭める仕組みでもあります。
向いている人・向いていない人(正直に分けます)
ここまでの内容をふまえて、向き不向きを正直に分けておきます。
向いている人
- 差金決済の仕組みとリスクを理解したうえで、下落局面でも取れる手段が欲しい人
- 複数の資産を1つのアプリで管理したい人
- 失っても生活に影響しない範囲の資金だけで取引できる人
向いていない人
- 投資自体がまったく初めての人
- 配当や株主優待、長期の複利効果を狙いたい人
- 相場を見続けられない・忙しい人
- 生活資金や近いうちに使う予定のあるお金しか手元にない人
ここまで読んでもらったうえで、正直に言います。僕は後者です。投資を始めるときに大事にしているルールがあって、「少額で買ってみる、大好きになるまで調べる、他の誰よりも説明できると思えてから大金を入れる」という順番です。短期間で価格差を取りにいくCFDとは、そもそも相性がよくありません。これは僕のやり方が正しいという話ではなく、合う人と合わない人がはっきり分かれる商品だという話です。
始める前にやっておく3つのこと
- 公式の「契約締結前交付書面」とリスク説明を読む:読まないまま入金しない
- いくらまでなら失っても生活に影響しないかを先に決める:証拠金を超える請求が来る可能性を踏まえたうえで
- ロスカット水準と追証のルールを公式サイトで確認する:具体的な数値は本記事では確認できていません
この3つを飛ばして「アプリが使いやすそうだから」で入金するのは、正直おすすめしません。まずは公式サイトで、リスクの説明をご自身の目で確認してください。
取引手数料は無料ですが、スプレッドがコストとしてかかります。損失が預託証拠金を上回るおそれがあります。契約締結前交付書面を必ずご確認ください(運営:株式会社DMM.com証券/関東財務局長(金商)第1629号)。
現物から始めたい人へ
ここまで読んで「自分には合わなそうだ」と思った方もいると思います。それは正しい判断です。CFDが合わないなら、無理に触る必要はありません。
僕自身が実際にやっているのは、こういう現物の選択肢です。
- 新NISA始め方ガイド【23歳会社員が実践している口座開設から運用まで】
- インデックス投資の始め方【S&P500・オルカンを月1万から積み立てる手順】
- ビットコインの始め方【初心者が最初の1万円を投じる全手順】
どれも現物なので、預けた以上の損失が出ることはありません。値下がりしても「価値が下がる」だけで、CFDのような追証は発生しません。
よくある質問(FAQ)
Q. TOSSYで買った株は自分のものになりますか?
A. なりません。TOSSYの取引はすべて差金決済(CFD)なので、株式そのものを保有するわけではありません。
Q. 取引手数料が無料なら、コストはゼロですか?
A. いいえ。取引手数料は無料ですが、売値と買値の差である「スプレッド」というコストがかかります。公式サイトでも拡大する可能性があると説明されています。
Q. 損失は入金した金額までですか?
A. いいえ。公式サイトに「お取引可能な金額が大きいため、その損失は預託された証拠金の額を上回るおそれがあります」と明記されています。入金額を超える損失が出る可能性があります。
Q. NISAの枠でTOSSYの取引はできますか?
A. 本記事執筆時点で確認できていません。NISAは現物の投資信託・株式が対象の制度なので、CFDとは別枠になる可能性がありますが、断定はできません。公式サイトで確認してください。
Q. 初心者向けモードがあるなら、初心者にも向いていますか?
A. 「FUN & POP MODE」という初心者向けの表示モードがあるのは事実です。ただしモードが変わっても、CFDという商品性そのものは変わりません。表示が見やすいことと、リスクが小さいことは別の話です。
Q. 少額から始められますか?
A. 最低取引単位や最低必要証拠金は、本記事執筆時点で公式サイトから確認できませんでした。口座を開く前に、公式サイトで直接確認してください。
まとめ
ここまでの内容を3つにまとめます。
- TOSSYは6資産をアプリ1つで扱える便利なサービスですが、すべてCFD(差金決済)で現物は保有できません
- 取引手数料は無料でもスプレッドというコストがあり、レバレッジによって損失が証拠金を上回ることがあります
- 向き不向きがはっきり分かれる商品です。公式の書面とリスクを先に確認してから判断してください
TOSSYで取り扱う商品はすべてCFDです。公式サイトの記載どおり、「お取引可能な金額が大きいため、その損失は預託された証拠金の額を上回るおそれがあります」。始める前に、必ず公式の契約締結前交付書面を確認してください。
取引手数料は無料ですが、スプレッドがコストとしてかかります。損失が預託証拠金を上回るおそれがあります。契約締結前交付書面を必ずご確認ください(運営:株式会社DMM.com証券/関東財務局長(金商)第1629号)。
※本記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の取引を推奨するものではありません。投資は自己責任です。最終判断はご自身の責任で行ってください。手数料・証拠金率・ロスカット・追加証拠金の各ルールは変更されることがあるため、最新かつ正確な内容は必ず公式サイトおよび契約締結前交付書面でご確認ください。
僕自身はCFDをやったことがないので、この記事はレビューではなく解説として書きました。仕組みを正確に理解したうえで、始めるかどうかはあなた自身の判断で決めてください。よいしょっと踏み出す前に、まずは公式の書面を読むところからです。


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